個性的なキャラクターやロゴは一度見ただけでなんとなく覚えているものですよね。印象に残っていれば二度、三度と目にする度にどこかなじみ深さを覚えることがあるかと思います。

個性的なキャラクターやロゴは一度見ただけでなんとなく覚えているものですよね。印象に残っていれば二度、三度と目にする度にどこかなじみ深さを覚えることがあるかと思います。

9月に入ったばかりの頃、会社近くの駐車場の金網にさなぎがくっついているのを見かけました。自然の多い故郷では目にしていたものの、もう何年も見ていなかったさなぎに嬉しくなって会社と自宅の道の中で今日は羽化しているかなと見守る日々が続きました。そして3週間近く経ったある日、羽化が成功したのでしょう、中にいた生き物が出て行った形跡のあるかさかさになった抜け殻がありました。嬉しいと同時にもう応援していたさなぎに会えないことが少し寂しく感じられた出来事です。
さて、歩く道すがら見つけただけのさなぎをどうしてこうまでも応援したい気持ちになったのでしょうか。

心理学に「単純接触効果」というものがあります。柔らかく言うと、人や物に何度も接していくことで好感度や評価が増すという効果です。毎日のように会う近所の猫、コンビニでよくレジを担当していただくスタッフさんなど、何か特別なきっかけがなくとも繰り返し顔を合わせることでなんとなくなじみ深さを感じたり、知り合いのように感じられることはないでしょうか。
初めは「何だろう?」「そういえばよく見かけるなあ」といった程度の興味、そして繰り返し目にすることで徐々に警戒心がほぐれていき、親近感や信頼感のような気持ちを抱くようになるのがこの効果です。日常でも割と身近に感じられる心理効果の一つですね。

この興味の向かう先が販促品ならどうでしょうか。自社に興味を持たれるきっかけとしてキャラクターやロゴは大きな役割を果たしてくれます。販促品から自社へ興味を持っていただければ嬉しいですし、それがBtoCやBtoBでのお付き合いのきっかけとなれば喜びもひとしおですよね。
重要なことは「そういえば」で思い出される鮮やかな印象や目に留まる数です。マグネットシートひとつをとっても、その時必要としていない情報の羅列よりもイラストやキャッチコピーに目を奪われることの方が多いでしょう。かくいう私も何度かポスティングされていたコミカルな動物の描かれたマグネットシートだけは冷蔵庫に貼ってあります。「かわいいから捨てるのももったいない」「何かあった時のために」とそれだけの理由ですが、このように受け取った人の中で引っかかる何かがあれば販促品として大成功と言えるでしょう。手元に残ることで単純接触効果も伴い、初めて電話を掛けるときや注文を入れるときのハードルも幾分か下がることが予想されますね。よく目にする安心感というのは案外侮れないものです。

ちなみにとある実験では単純接触効果の好感度増加のピークは10回という結果も一説として残っているそうです。とはいえ、この広い世の中で10回同じものを目にすることもなかなか珍しいことです。特別なきっかけなく10回も目に留まることがあれば何かご縁があると思ってもいいのかもしれませんね。