スマートフォンの普及により、多くの人がゲームに触れる機会が増え、ソーシャルゲームをプレイしている人もいるのではないでしょうか。

しかし、世界各地でオンラインゲーム に過度に依存する問題が指摘されており、そのような状態を「ゲーム障害」と呼んでいます。

それを受け、WHOはゲー ム障害を国際疾病分類(ICD)に新たに盛り込む方針を示しています。 ゲーム障害は、「社会生活に影響が出るほどゲームに没頭してしまうなどの症状が最低12ヶ月続くと診断され、家族や社会仕事に大きな影響を与えるほど重症とされています。
寝る間を惜しんでゲームに没頭し、死亡や失明などの疾患を患う以外にも、他の依存症同様に奇異な行動や暴力的な衝動に走る例も問題視されています。
しかし、一部では原因をゲームそのものや作品の内容と結びつけるのは安直とも言われています。 現在、オンラインゲームが盛んなアジア圏にゲーム障害が集中しており、特に、推定5億6500万人がネットなどのゲームをしている中国ではゲーム障害が社会問題化してい ます。

中国は、約10年前からネット依存を医学的な疾患と認めており、隔離された軍隊のような厳しい生活を送ることで治療する矯正キャンプや、脳に電気ショックを与えるなど多様な治療法が実践されています。
また、韓国ではネット力フェでオンラインゲームに長時間没頭しすぎた結果、死亡した例も報告されています。日本でも、ゲーム障害とされる症例は多いようですが、直接の原因にした死亡例は今のところ見られていないそうです。
ですが、日本のスマホゲームは「ガチャ」による課金システムに大きく偏っており、海外に比べてスマホアプリに課金する額が突出して高くなっているそうです。
ガチャはICD分類で既に認定されているギャンブル障害に近く、ゲーム障害とは線引きされるものですが、日本のスマホアプリはゲームとガチャ、その両方で依存対象となる可能性もありそうです。
今回の認定検討を受け、エンターテイメント·ソフトウェア協会(ESA)はゲーム障害への抗戦で「20億人以上がゲームを楽しんでおり」という言葉を使っています。

実際に20億人以上が楽しむほど魅力的な娯楽なら、それには少なからず依存性あるのではないでしょうか。
今後、ゲームに対するさらなるイメージ低下が予想されますが、VRの出現などにより今後もゲーム業界の市場は拡大すると考えられます。ゲームに対する問題意識の共有が大切になりそうです。