世界的にも脅威が増すハッカー 

2017年5月末めら6月末にかけて、ある大会が開催されました。米国空軍による「Hack the Air Force」、米空軍自身にサイバーアタックさせる賞金付きの大会です。賞金13万ドル、米国民のみならず米同盟国市民にも参加が認られ、大いに盛り上がったそうです。
そして今大会の優勝者はなんと17歳のジャックケーブル氏、米空軍の情報システムに40もの脆弱性を発見、ウェブサイトから侵入に成功、ウェブサイトの支配権とユーザーデータを入手したそう。 米国では官民問わずハッキング大会が開催されています。 構築した情報システムが万全であるかどうかを確かめることが出来ること、そしてその脆弱な部分を突破する人材の確保が大会の趣旨だそうです。
ハッキング大会を支援する団体によるとジャックケーブル氏の世界ランキングは70位前後、このランキングを見るかぎり、表の世界だけでも相当な実力を持ったハッカー達が世界中に存在していることを裏付けるものとなっています。
ジャック ケーブル氏は企業や社会に貢献するホワイトハッカーの道を選び、日々鍛練を積んでいるそうです。
あるセキュリティ会社によると、悪意のあるハッキング行為は毎日のように各地で行われていて、セキュリティが万全と 思っていても穴を探し出してコンピューターウィルスなどで 破壊行動に出ているとのことです。経済的損失も数兆円規 模と試算されるなど、それらの脅威から身を守る為にはウイ ルスソフトの強化はもとより、防衛する技術者(ホワイトハッ カー)は必要不可欠となります。米国ではハッキング大会を通じて優秀なハッカーが育成されていて、官民はこぞってホワイトハッカーを雇用しています。 日本でも規模は小さいですがようやくハッキング大会が開 かれるようになりましたが、まだまだ発展途上、米国では実 力があれば見合った報酬やポストが与えられますが、日本ではそこに学歴など旧態依然の査定もあるようで、実力のあるハッカーはメジャー(米国)を目指すそうです。
ほぼ全ての情報システムがネットでつながっている時代に、 情報システムを自在に操ることができるスキルはまさに千人力、それが集団になれば一国の軍隊とも引けを取らない存在と言っても過言ではないでしょう。サイバー攻撃の脅威が 日に日に高まっている昨今、日本も有能な人材確保の為の策を講じてほしいものです。