電気自動車の普及に向け世界各地で
様々な取り組みがされています

今、この島を 走る車の5台に1台は電気自動車(EV)であり、米テスラ社 のEVや日産自動車の「リーフ」が売り上げを伸ばすなど、E V普及のモデルケースとして世界中から注目されています。 国際エネルギー機関(EA)によると、世界の新車販売に占 めるEVの割合は2035年でも全体の1割程度だといいます。 各国の環境規制の強化を受け、自動車大手のEV開発が 急ピッ んでいますが、EVが大衆車になるにはまだま だ時間がかかりそうです しノルウェーではEV販売の 伸びが著しく、昨年ノルウェーで販売された新車の29%がE vかプラグインハイブリット車であり, 2位オランダ(6.4%), 3 位スウェーデン(3.4%),中国(1.5%)、米国196未滴を大き く引き離しています。なぜノルウェーでEVへの移行が急速 に進んでいるのでしょうか。 ノルウェーでは、世界で最も手厚い政府の補助金がEV販 売を後押ししています。EV購入者には輸入関税、自動車 重量税に加え、付加価値税(消費税に相当)も免除される ため、数千ドル規模の減税となります。例えば、ノルウェー の電気自動車協会によると、テスラのEVセダン「モデルS」 の価格は、63.6万クローネ(約910万円),アウディのガソリン 車「A7」が約32万クローネですから、EVは2倍近い車体価 格となっていますが、「A7」は車体価格に、付加価値税14 万クローネ、二酸化炭素排出税12.5万クローネ、官動車重 量税11万クローネなどが加算されると総額で約70万クロー ネになり、EVの方が安くなります。 また、EVは高速料金が無料になるほか、公共パーキング やカーフェリーも無料で利用できます。さらにEV充電設備を |無料で使うことができたり、EVは通常のレーンではなくパス レーンの走行を許可されていたりと優遇されています。このよ うにノルウェーは、経済面と利便性の両面からEV普及を後押 ししています。 フィンノイ島と本土をつなぐトンネルの年間の利用料金 6,000ドル(約66万円)もEVであれば無料です。一方、5億 5000万クローネに上るトンネル建設費用の返済が終わるまで、 EV以外の車はトンネル通行料を払い続けなければなりませ ん。フィンノイ島のEV普及は、トンネル建設費用の完済を相 当遅らせることになりそうです。