カスタマージャーニーの重要性

企業がターゲットとなる消費者に対して、販促活動や広告宣伝のためにノベルティグッズを無料配布するというスタイルは今もよく見かけますが、現在のノベルティ作成に欠かせないのがカスタマージャーニーの作成です。この記事では、カスタマージャーニーとは何か、ノベルティ作成にどのような影響を与えるのか、詳しくご説明します。

ノベルティ作成において欠かせないカスタマージャーニーとは何か、ノベルティ作成にどのような影響を与えるのか、詳しくご説明します。

・カスタマージャーニーとは顧客が購入にいたるまでの動きを可視化したもの

カスタマージャーニーとは、直訳するとカスタマー(顧客)のジャーニー(旅)で、「顧客の旅」ということになりますが、これだけでは意味がわかりづらいでしょう。

カスタマージャーニーとは、顧客が商品などを購入するにいたるまで、どのような動きをしたか、そのプロセスを時系列で見える化するというものです。

インターネットなどがなかった時代は、顧客の情報源といえばテレビや新聞・雑誌などしかなかったので、顧客がどこから情報を得て商品購入にいたったのかを推測することも比較的容易でした。 しかし、インターネットが当たり前になった今では顧客による商品購入までのプロセスも多様化しており、ただの推測だけで顧客の動きを正しく理解・把握するのは非常に困難になりました。

このように顧客行動の多様化という状況の中で、カスタマージャーニーマップを作って顧客が取るであろう行動を一覧にし、誰にでもわかりやすいよう可視化することがマーケティングに有効であると考えられるようになってきたのです。

・カスタマージャーニーマップの作り方を解説

カスタマージャーニーマップを作るためにはまず、その企業が提供する商品やサービスに対して、もっとも一般的と考えられる顧客モデル(ペルソナ)を設定します。 そのペルソナが商品購入やサービス利用のためにどのような行動をとるかを仮説として設計します。行動は「認知」「興味・関心」「比較検討」「購入」といった複数のフェーズに分けましょう。

そして、各フェーズにおいてのペルソナの行動を考えていきます。この部分は特に一人の担当者だけが考えてしまっては抜け・偏りが出てしまいやすいので、関係者・担当者一同で考えるのがよいでしょう。関係者一同でしっかりと意見を出しあって考えることにより、認識の統一もされやすくなります。

ペルソナの行動の仮説ができたら、実際に顧客に対するヒアリングやアンケートを実施するなどして、仮説がどこまで正しかったかを検証してみましょう。仮説と実際の顧客の行動や意識が異なった部分が多々出てくるはずですので、そこはどんどん修正・整理していきます。

仮説の修正・整理・検証が終わったら、カスタマージャーニーマップをわかりやすい図として仕上げていきます。 横軸には「認知」「興味・関心」「比較検討」「購入」を、縦軸にはペルソナの「行動・タッチポイント(WebサービスやSNSなど)」「思考」「感情」を入れたうえで、検証済みの仮説をそこに書きこんでいけば、カスタマージャーニーマップが完成します。

・ノベルティ作成におけるカスタマージャーニーの重要性

ここまでカスタマージャーニーの意味と作り方を紹介してきましたが、このカスタマージャーニーは、現在ではノベルティ作成においても非常に重要です。 なぜなら、ノベルティ配布を販促結果につなげる、ということを実現するためには顧客行動の把握が必須だからです。顧客のニーズ・行動を理解しないまま、やみくもにノベルティを作成・配布しても結果にはつながりません。

たとえば夏のノベルティとしてはうちわが人気ですが、いきなりうちわ作成をするのではなく、「うちわをあおいで広告が目に入ったときに、それが認知や興味・関心につながるかどうか」という点を検証してみることは非常に大切です。 どんなノベルティを作成し、どのように認知させ、興味や関心を持ってもらえるように仕向けるのか、という視点でノベルティの力を最大限に活かすために、カスタマージャーニーを考えてみましょう。

・ノベルティの効果を最大化するためにカスタマージャーニーを活用しよう!

ノベルティといえば、かつては定番のものを配ればそれでよい、という感覚で作成されていましたが、「とにかく配ればよい」という時代はもう終わりました。 顧客の行動が非常に多様化した現在においては、ノベルティ作成の前にカスタマージャーニーマップを作成し、ノベルティの効果を最大限に発揮させるための下地を作っておくことが大切です。 カスタマージャーニーマップをもとに適切なノベルティをきちんと選ぶことができれば、従来よりもぐっと販促効果を高めることも可能です。まずはペルソナの設定から、さっそく始めてみましょう。